健康な頭皮は何色?抜け毛や薄毛につながる危険な赤みとは?

危険な頭皮の色

「あなたの頭皮は何色をしていますか?」このように訊くと、「自分は健康だからやや赤みがかった血色の良い色!」と強気に応える人がいるかもしれません。ところが、実は頭皮が赤いと髪を育てる土壌としてはイエローカード、もしくはレッドカードになってしまいます。

髪にとっての健康な頭皮の色と、リスクのある赤みがかった頭皮について解説いたします。ご自分の頭皮の色を鏡で確認しながらご覧ください。


青白い頭皮こそ健康な状態!

青白い頭皮

血色の良いお肌というと「やや赤みがかった色味」を思い浮かべるかもしれません。スポーツなどで少し火照った頬をイメージすると、自ずと赤みを帯びたものが連想されるからです。女性が使うチークについては、このような色味をうまく活用した血色の良い肌艶をイメージさせていることが多いです。

ところが、頭皮については「青白い色味」こそが健康な状態になります。頭皮には毛根に栄養を運ぶ毛細血管が数多く存在していますが、これらはかなり細くできていますので通常頭皮の上から透けて見えるようなことはありません。逆に頭皮が赤く見えている場合、何か別のトラブルを抱えている可能性があり注意を要します。


頭皮が赤いと危険!?

赤い頭皮

少し髪をかき分けてご自分の頭皮の色味をご確認ください。健康な状態である「青白い頭皮」から外れ、赤みがかっていると次のようなトラブルを抱えている可能性があります。いずれも髪の成長に良くないものですので、頭皮に赤みが確認できる場合は注意深くご覧ください。


「毛細血管のうっ血」によって、頭皮が赤く見えている可能性

血流が悪くなってくると、毛細血管がうっ血して少し膨れてくるケースがあります。こうなると、本来透けて見えないはずの頭皮上であっても、毛細血管がうすく浮き出てしまい頭皮全体が赤みを帯びて見える可能性があります。これは「血流の滞りサイン」になりますので、栄養素が髪にうまく行き届いていないことを意味します。

一見、血流がたくさんあるように誤解を受けそうですが、頭皮上での血流の停滞は皮膚全体の赤みとして映る可能性があります。血流の滞りは当然髪の成長にマイナスとなり、抜け毛を増やす原因になります。


「紫外線」を強く受けすぎている可能性

紫外線を強く受けるとお肌は日焼けして赤くなることがあります。これは、紫外線の中のUVBによって表皮上で軽いやけどを起こしているためで、サンバーンと呼ばれる反応になります。やけど状態は皮膚の乾燥を意味しますので、外的刺激に対する抵抗力が弱まります。言うまでもなく髪を育てる土壌としてはリスクのあるもので、慢性的にこのような状態が続くと皮膚炎症などのトラブルを誘発する可能性も高くなってしまいます。

日焼けの際に直ぐに赤くなる人、あまり赤くならずに黒くなる人などがいますが、これはその人が持っているメラニン色素の量と関係があります。メラニンの量が多いとあまり赤くならずに黒くなりやすい傾向があり、この場合は一定の防衛反応が働いているため皮膚ダメージも強くありません。

通常、頭皮は頭髪があるため紫外線ダメージで赤くなるケースは稀ですが、頭髪の毛量やヘアデザインの在り方次第では頭皮にも紫外線ダメージが及んでしまう可能性があります。髪の薄い部分に限って赤くなっているケースでは、紫外線の影響を受けたサンバーンの可能性がありますので、帽子を活用するなどの対策をお立てください。


洗髪等で「軽い炎症」を引き起こしている可能性

私たち日本人は一般的に毎日入浴して洗髪しますが、お肌が弱い人の場合一般的なシャンプーでは頭皮にとって刺激が強すぎる場合があります。また、シャンプーやリンスーの成分をしっかりと洗い流せていないケースもあり、これが頭皮に残って炎症をもたらすことがあります。ワックスなどのスタイリング剤やヘアカラーなどについても、ご存知の通り使い方次第で皮膚の炎症に繋がる可能性も否定できません。

特に普段のシャンプーについては、習慣化しているため「肌質にあっていないこと」や「不十分な濯ぎ」に気付いていない場合が良くあります。何もしていないのに頭皮が少し赤みがかっているなと感じた際は、たとえば低刺激のシャンプーに変えるなど少し様子を見ながらご調整いただくことをおススメします。


「皮膚疾患」の可能性

頭皮のケアが誤っていて軽い炎症が起こっていたり、頭皮の乾燥が常態化していたりすると、それが明確な皮膚疾患となって現れるケースがあります。頭皮の赤みとして有名な皮膚疾患については、「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」や「乾癬(かんせん)」、「頭皮白癬(しらくも)」などが挙げられます。いずれも痒みを伴って皮膚が赤くなり、フケのようなカスがたくさん出てしまうものです。

周囲には洗髪の足りていない不潔な人という印象を与えかねませんが、実は皮脂を落とし過ぎていたりずっと肌質に合っていないシャンプーを使い続けていた結果として生じる場合もあります(一生懸命ケアしていても、肌体質としてこのような皮膚疾患に罹りやすい人と罹りにくい人とがいます)。「脂漏性皮膚炎」と「乾癬」と「頭皮白癬」は非常に似通った症状なので、一般の方が安易に市販薬で対処すると症状を悪化させてしまう可能性もあります。お早めに信頼性の高い皮膚科へとご相談ください。放置していると、その部分で脱毛症に繋がるケースも考えられます。


生活習慣を改めて頭皮環境を改善しよう!

生活習慣

「頭皮の赤み」は直接的な刺激によってもたらされることが多いですが、場合により生活習慣のあり方が間接的に赤みを助長してしまっているケースも考えられます。たとえば、慢性的なイライラによって頭皮を掻きむしってしまうようなケースです。次に挙げるような点を意識していただき、頭皮環境にとって良い日常生活をお過ごしください。

頭皮環境を好ましい状態へ導くための生活習慣

  • 適度な運動を日常生活の中に取り入れる
    →血流の滞りを予防する
  • 偏りのないバランスの良い食生活を意識する
    →毛髪の栄養供給をサポートする
  • 質の高い睡眠習慣を確保する
    →成長ホルモンの分泌を促し、お肌の修復や頭皮環境を健やかに保てるようにする
  • 洗髪のあり方を見直してみる
    →低刺激なシャンプー剤で頭皮の皮脂分を奪いすぎないことを意識する
    →濯ぎをしっかりと行ない髪に良くない成分を頭皮に残さないよう心掛ける
  • ストレスを溜め込まない
    →趣味などを通じ、自分なりのストレス解消法を身につける
  • 喫煙本数を減らす(喫煙習慣がある場合)
    →煙草による血流低下を回避する

頭皮環境が悪化し始めたら「無料カウンセリング」へ

当コラムでは、健康的な頭皮の対比として「頭皮の赤み」についてご紹介しました。頭皮の赤みがイエローカードやレッドカードだと表現した理由は、そのまま放置した場合、方向性として「抜け毛」や「薄毛」を助長してしまう可能性があるためです。また、既に薄毛症状が出始めている患者さまに「赤み」が見られる場合は、発毛力に対してかなり深刻なダメージとなってしまうケースもあります。

薄毛お悩みをはじめとして、頭皮環境についてのご質問は「無料カウンセリング」の中で対応していますので、専門的なアドバイスをお求めの場合はどうぞお気軽に当院までご相談ください。薄毛症状は早めに対処していただくほどしっかりとした改善が期待できます。皆さまのご相談をお待ちしています。

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